今日は井上義彦範士(剣道八段)による日本剣道形講習会。講演内容、実技指導・お弟子さんによる実演ともすべて素晴らしかった。
井上範士は剣道形の研究家で著名であり、昨年5月不祥事に悩む日本相撲協会で1000人の力士対象に「勝ち負けだけでなく心を大切に」と講演された有名な先生だ。静岡在住の先生だが、神奈川剣道連盟でも昨年講演にお呼びし大好評だったので、今回実技でご指導いただくようになった。
まず最初、剣道形の狙い。「剣道は人格形成の練磨が目的で、正しい事を正しいと言えるようになる事が重要。正しい事が正しいと言えるためには強さが必要で、その修練をするのが目的の一つ。第2に相手を尊重する事。第3に相手を殺さない、また自分を殺ささない、そのために刀を抜かない、抜かさないで相手を制する、これが第3の目的。剣道形にはこの目的を体得するためのエッセンスが入っている。」非常に明快でうなづく事大。
次にお弟子さんによる剣道形実技。河野さんと椎葉さん。ともに女性で錬士六段。まず入場の歩く姿が重々しく荘厳。一本目、非常に鋭い大きな声で空気を切り裂く打突。木刀の振りが双方鋭く早く力強い。今まで感じたこともない緊迫感。2本目以降も同様。観衆は息を止めて見守る。
手順は我我の知っている剣道形であって、鋭さ、動きの緩急、緊迫感はまるで違う動きを見ていた。「彼女らは普通の人だけど、ここまでできるようになった。皆さんもできる。やらないだけだ」
刺激を受けた上で、我々も2人ひと組で実技をする。何故こういう所作をするのかという理合のご説明も学ぶところ大。
「木刀は真剣。お互いの3歩の前進もただ歩むではなく、攻め込む。最初の一歩は相手や会場を視野に入れゆっくり、2本目は命のやりとりをする覚悟でやや早く、最後の3歩目はもう戦いに入っており素早く」と井上範士。
「命の限り、修行してください。皆さんの与えられた命を完全燃焼して、他の人々、この地球上の生きるものへの思いやりが生まれる」とのお話で1日の講習は終わった。
自分の中で何かがつながり、生まれる予感がした。





